確率・統計の勉強 #7 標準正規分布,正規分布
藤田 岳彦「弱点克服大学生の確率・統計」:
前回↓
前回に紹介したガンマ関数を使って,正規分布の性質について理解する。
基本的な性質は以下の記事にまとめたので,そちらも参照するとよい。
問題
解法
標準正規分布(1.)
(1) 先に解答を示す。
この式において,が分布のかたちを決めており,手前のは積分して1になるために配置されている。
ではがどうやって求まるのか,ここで確認してみる。分布のかたちはわかっている前提として,のを求める。
変数変換()より,
ガンマ関数に変換して,
これより,
より
(2)(3)は標準正規分布の平均が0,分散が1であることを計算で確認している。
(2)
(3)
変数変換()より,
ガンマ関数に変換して,
よって,
(4) これは正規分布の性質
- の範囲内に,全体の95%が含まれる
ことを示す問題である。
ここでより,
(5) これはモーメント母関数を求める問題である。モーメント母関数とは確率分布を決定する関数であり,回微分してを代入するととなる性質がある。
変数変換より,
正規分布(2.)
(1) 正規分布の確率密度関数を,標準正規分布からの変換により求める。
(2)(3)は正規分布の平均が,分散がであることを計算で確認している。
(2)
(3)
正規分布から標準正規分布への変換(標準化)
を逆に解くと, 正規分布から標準正規分布を変換する式が得られる。
この過程を標準化という。
次回↓